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70年にわたりポーセリンアートの世界に革命を起こしてきたリヤドロは、このたび、「Art Editions」という新たなアートプロジェクトを立ち上げました。

Art Editions」は、リヤドロが多岐にわたる展開を遂げる中で重要なマイルストーンとなります。職人のノウハウとポーセリンの多様性を芸術的な表現手段として巧みに活かし、ブランドの革新力を印象づけます。

カジェハについて

「時には私の作品を理解する必要はなく、ただ感じるだけで良い。」

ハビア・カジェハはスペイン・マラガ出身のアーティストで、現在も同地で制作活動をしています。彼はグラナダ大学で美術を学び、その後独自の芸術スタイルを築き上げました。そのスタイルは、大きな目が特徴的に誇張されており、一目で彼の作品だとわかるキャラクターを生み出しました。彼の作品にはしばしば象徴的な要素や深い考察を含み、感情に訴えかける世界を表現しています。デビュー以来、カジェハは自身のアートを通じて、普遍的な感情やビジョンを表現し、人々を引き込んでいます。

今最も注目されているアーティスト、ハビア・カジェハは、アートプロモーターであるガブリエル・スアレス(Gabriel Suárez)の紹介により、リヤドロを訪れました。この出会いから生まれた3つのオリジナル作品は、彼は自身の極めてパーソナルで視覚的な世界を表現しています。「You Choose One」と題されたこれらの作品は、人生の絶え間ない決断と岐路にちなんだもので、ポーセリンとガラスでできた3つの作品「Boy」「Devil Cat」「Angel Cat」が、2つの異なるエディションとして展開されています。

YOU CHOOSE ONE」の初版は、25点のユニークなバージョンで構成され、それぞれが異なる装飾を施された唯一無二の作品です。アーティストであるカジェハの直筆サインが入ったエッチングが付属されています。このコレクションのもうひとつの注目すべき点は、各作品に合わせてデザインされたオリジナルのパッケージです。初となる「You Choose One – Limited Edition」シリーズでは、各作品だけでなく、パッケージも25点とも個別かつユニークなものとなり、エクスクルーシブな仕上がりとなっています。

ハンドメイドのポーセリン作品

他のリヤドロの作品と同様「Art Editions」の作品も、リヤドロの拠点であるバレンシアの工房で最初から最後まで丹念な手作業で作られています。

これらの作品は一見シンプルに見えますが、制作の工程には、ポーセリン職人の高度な技術的複雑さが隠れています。

一つの作品を構成するパーツの数は、作品の複雑さに応じて、5個から200個におよびます。各パーツは、液状だったポーセリンが固まった後、熟練した職人の手によって一つの作品へと組み立てられます。魔法のようなジグソーパズルで、命を吹き込みます。

長い工程を経て、いよいよ窯での焼成が始まります。作品は窯の中で高温で焼かれ、サイズが最大15%縮小されるなど、大きな変化を遂げます。この最終工程を経て、新しい作品「You Choose One」が誕生します。

アート、それは永遠の感情の源

「Art Editions」の初のアーティストとして、カジェハは彼の絵画、デッサン、彫刻をリヤドロの手作業によるポーセリンとコラボレーションさせました。スペインを代表するブランド、リヤドロのケミカルチームは、4000色以上の独自のカラーパレットを開発し、このコレクションのためにさらに新しい色調と仕上げを考案しました。彼の作品は、活気に満ち、カラフルで無邪気なキャラクターを通して、人々の感情を呼び起こし、内省へと導くのです。この3人組のキャラクターは、誰もが心の中に秘める "ジミニー・クリケット "を思い起こさせるのです。

対立する力
サシャ・ボゴジェフ

作家、兼キュレーター

二面性という概念は、相反する力の相互作用であり、ある意味、複雑で多面的な人間の存在を単純化したものです。同様に、ハビア・カジェハの特徴的な大きな目を持つキャラクターたちは、単純な発言や質問に、熟考したり、宣言したり、対話したりしますが、それは日常生活の悩みや苦しみのメタファーです。マラガ生まれの世界的に有名なアーティストであるカジェハは、善と悪の力による日常的な綱引きに焦点を当て、いたずら好きな少年と天使、そして悪魔のネコの仲間たち三位一体のシーンを構想しました。リヤドロとこの国際的に高く評価されている才能あるカジェハとのコラボレーションで生まれた「You Choose One」は、時代を超えた普遍的なジレンマを、同じく時代を超えた普遍的な宝物であるポーセリンの中に封じ込めることで、永遠の問いに対する正しい選択に挑んでいます。

リヤドロは、ハビア・カジェハの初のポーセリン作品による「Art Editions」シリーズを発表し、現代アートのエキサイティングで進化し続ける姿勢を続けながら、70年にわたる比類なきポーセリンの卓越した技術を称えています。何世紀も前に中国から伝わったポーセリン(磁器)という素材は、時代を超越した魅力を持っています。アーティストのカジェハがこのポーセリンと彼自身の気まぐれなストーリーテリングを組み合わせることで、魅惑的な二面性の物語が語られることになります。

日常の倫理的な試練と意思決定の難しさについて語るこのアーティストは、中国の哲学的概念である陰と陽にも触れています。故に数千年も前に同じ中国で発明され、普遍的に称賛されているポーセリンという素材を通して、現代の芸術とポーセリン職人の不朽の伝統が魅力的に交じり合うことを意味しています。

ポーセリンアートは何世代にもわたり、家族の宝物として世界中の家庭を飾ってきました。時折、微妙なメッセージを伝えたり、社会的地位を示すために使われることもありました。この伝統に遊び心を加えて、カジェハは人生の最も普遍的で最も困難な葛藤を軽やかに描いています。彼の絵画の繊細でベルベットのような魅力は、今、手作りのポーセリンで具現化されています。この硬質な素材のはかなさは、人生と芸術のはかなさを連想させます。この3人組のキャラクターは、古代の芸術様式に見られるシンボリズムを回帰させます。大胆で現代的なアプローチの主人公は、一方で純粋さ、保護、導きを象徴し、もう一方で誘惑といたずらを象徴しています。片方の靴が脱げ、靴下からつま先がのぞき、わくわくと大きく見開かれた目に生意気な笑みを浮かべ、少年の無邪気さは角と小さな悪魔のしっぽで帳消しにされています。彼はすでに決断を下していますが、まだ罪のない無垢な外見を保ち、倫理的なジェットコースターを受け入れ、喜んでそれに乗っているのです。ユーモアのセンスがあなたの頼れる相棒になることを示唆する作品です。


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